
「お一人のお子さんはすでにいるけれど、二人目がなかなか授からない」という二人目不妊のお悩みのご相談が最近、増えています。
一人目を妊娠した時とは年齢や夫婦関係など様々な外的要素が変化していることが多いので、ついついそちらの方に目が向いてしまいがち。不妊治療のためのクリニックに行ったり、サプリメントや健康食品を摂取したり、セックスの回数を維持するよう話し合うなどの努力をされている方も多いでしょう。
しかし実は、それらの外的要素が二人目不妊の根本原因ではありません。それらの外的要素にもまた、それらを引き起こす心理的背景が存在します。一見すると、外的要因を処置した方が妊娠の近道のように思えますが、実際のところは逆で、二人目不妊を引き起こす心理的背景を処置した方がスムーズに妊娠・出産に至ります。
二人目不妊の状態を発生・継続させる心理的背景には次のようなものが挙げられます。
「授かりたい」という想いと「授かりたくない」という相反する想いが同時にある
二人目不妊の心理的背景として、「一人目の子育てであんなに大変だったから、二人も子育てするとなるともっと大変になるかもしれない。(だから妊娠したくない)」という想いが隠れていることがあります。
一人目を出産後、夫に体を触れられるのが苦痛になりセックスレスになる方もいらっしゃいます。そのような方も、「どうして私の潜在意識は、私の脳に対して、わざわざ夫に触られることを苦痛に感じさせているのか?」と言う奥底を探っていくと、上記のような「二人目を授かりたくない」という想いがぽろりと出てくることがあります。
これは、二人目を授かりたいという想いと、大変な子育てを避けたいという真逆の想いが両方向に綱引きをしているような状態です。脳はどちらの方向に現実を動かしていけばよいかわからなくなってしまうので、フリーズしてしまい、結果、妊娠に至りません。
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自分以外の「誰かのため」に妊娠を望んでいる
本当は二人目の妊娠・出産を望んでいないのに、「一人っ子はかわいそうだからきょうだいを産んであげたい」とか、「一人目は女の子(男の子)だけど、親が男の子(女の子)を望んでいるから」などの理由で、他の誰かのために二人目を望んでもうまくいきません。
これはNLP(神経言語プログラミング)では「外的基準」と呼ばれるパターンで、ものごとの判断基準や動機を自己の内面ではなく他者に置いていると、脳が現実化の方向にうまく動きにくいのです。
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「年齢的に妊娠の確率が低い」という病院のデータを自分に適用している
不妊治療をしていると、必ずと言って良いほど「年齢と妊娠の確率についての統計データ」を目にします。この統計データは、あなた自身の妊娠・出産の確率とは関係ありません。例えばあなたが40代だったとして、40代の妊娠率が30%と言われていたとしても、あなたの妊娠の確率が30%ということにはならないのです。
あくまでも、あなた以外の過去の誰かの何人が妊娠して、何人が妊娠しなかったという事実があるだけです。
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その「あなた以外の誰かの事実」を、自分ごととして無自覚に受け入れてしまうことが、二人目不妊を引き起こす要因となることがあるのです。
二人目不妊はメンタルを処置すればスムーズに妊娠に向かう
二人目不妊の方は、一度は妊娠・出産の経験があるため、上記に挙げたような心理的背景を処置すると比較的スムーズに妊娠に至ります。二人目不妊という出来事をきっかけにあなた自身の内面に徹底的に向き合うことが、二人目の出産後の未来にも好ましい影響を与えます。
ぜひ、あなたの内なる声に耳を傾けてみてください。